リノベーションやリフォームというと、家や部屋を綺麗にしたり、新しく生まれ変えたりする、というイメージがあるかもしれませんが、リノベーションの中には、床面積を減らしたり、部屋数を減らしたりする『減築』工事も含まれます。実は、この減築が、コロナでのおうち時間を快適に生まれ変える点で効果的な場合もあります。
減築することには、どんな効果があるのでしょうか?また、リノベーションで減築する際の注意点もご紹介したいと思います。
1.減築リノベで使いやすい家を手に入れよう!
床面積が減ったり、部屋数が減ったりするとマイナスな、デメリットのイメージを持つ方もいらっしゃいますが、減築することによって、むしろ使いやすい、ライフスタイルにピッタリな家に出来る場合もあります。減築によって快適な生活を手に入れた方が、どんな理由で減築リノベをしたのか見てみましょう。
減築してプライベートガーデンを!
コロナ禍で思うように外出できない、公園に行ったり、アウトドアを楽しんだりできていないという方の中には、減築することによって、そのストレスが軽減できた方がいらっしゃいます。
それは、部屋数を減らして家の内側にテラスを設けることで、プライベートガーデンを楽しめるようになっているからです。ただ、庭を設けることも出来ますが、周りの目を気にせずに、子ども達が陽を浴びながら庭遊びを楽しんだり、バーベキューなどアウトドアを楽しんだりするのであれば、減築して家の内側にテラスを設けることがおススメです。床面積としては減るとはいえ、テラスを囲むように各部屋を配置することで、バルコニーに繋がる開放的で広々したリビングになったり、家族を感じつつも良い距離感を保てる間取りになったりと、プライベートガーデンがもたらす効果はいくつもあり、減築に満足しておられる方は少なくありません。
減築で明かりと風が入る家に!
暗い部屋に自然の明かりを取り込むために、減築して窓を設けることができます。それは、隣の部屋を減築するだけでなく、1階の部屋に光が入るように、2階の部屋を減築して、1階の天井を高くしたり、吹き抜けにしたり、天窓を設けて太陽光を取り入れることも出来ます。また、家族構成が変わるなどライフスタイルの変化によって、部屋数が必要なくなったうえに、上のフロアに上がるのが億劫になったという方も2階以上を減築して平屋にすることでバリアフリー住宅を実現しておられます。
さらに、コロナ禍で室内の換気が重要視されることや、災害時の在宅避難中に停電になり冷房機器が使用できないケースを考えて、風通しを悪くしている部屋を減築し、窓を設けて家全体に風が入るように工夫された方もいらっしゃいます。快適に過ごすことを望むうえで、器となる家を整える、換気ができ、日当たりの良い家に整えるうえで、リノベーションによって減築することが効果的になっています。
2.リノベーションで減築する際の注意点
リノベーションによって減築する際には、単純に床面積を減らす打ち合わせやプランニングをすれば良いというわけではありません。減築する際の注意点を抑えておきましょう。
耐震性の確認をしよう!
減築することによって、柱や壁、天井といった家の構造部分をあつかうことになります。減築する箇所によっては、家を支える重要な構造部分を撤去することになりかねないので、耐震性に問題ないかの確認が必要です。
減築する面積が広い場合や屋根をあつかう場合は特に、耐震診断をして必要であれば耐震補強工事をする必要があるかもしれません。耐震診断や補強工事の実績がある会社に減築リフォームを依頼するようにすることで、安心してスムーズに工事が行えます。
申請手続きが必要なものも!
減築することによって、床面積が変わるため必要な手続きがあります。そのひとつは、登記申請です。これは、減築した面積に関係なく床面積が変わるために必要な申請です。
さらに、基本的には建築確認申請の必要はありませんが、2階建て以上の家を平屋にしたり、大規模な耐震補強の必要が伴ったりする減築工事の場合に関しては、建築確認申請が必要になります。どんなリノベーションに何の申請が必要かを判断するため、また申請手続きのための図面や書類を揃えるためにもプロに相談して申請をしましょう。
3. まとめ
床面積や部屋を減らす減築工事によって、家の中を風通しよく、明かりの入る、快適な家にリノベーションすることが可能です。さらに、減築した部分にテラスを設けることで、コロナ禍でもアウトドアをプライベートで楽しむことができ、おうち時間を快適に整える点で効果的なリノベーション方法になっています。減築工事を行う際には、耐震診断を行うことや、申請が必要な場合もあるので、リフォーム会社に依頼して、必要な工事や申請を行いましょう。
間取りを変えるリノベーションの際には、減築するという選択肢も踏まえて考えてみましょう!