記録的な猛暑が続く中、暑い夏でも快適に、健康に暮らすために、エアコンは必需品となっています。その中でも、家のデザインや効果を考えて、一般的な壁付けエアコンよりも、天井埋め込みタイプの大きなエアコンの方が良いのではないかと、設置を検討している方も増えているようです。しかし、一方で天井埋め込みエアコンを設置したことに後悔している方もいらっしゃいます。どんな点が後悔を招いているのでしょうか?

天井埋め込みエアコンには、どんなメリットとデメリットがあるのでしょうか?また、設置する場合は、どんな点に注意すると良いのかも、ご説明したいと思います。

1. 天井埋め込みエアコンのメリット&デメリット

天井埋め込みエアコンは、設置工事が必要で暑いからと言って簡単に購入できるものではありません。しかも、よく検討して購入しなければ、後悔を招くこともあります。まずは、設置を決定する前に、天井埋め込みエアコンのメリットとデメリットを確認しておきましょう。

■天井埋め込みエアコンのメリット

●エアコンが目立たず室内がスッキリする:壁付けエアコンは存在感があり、壁に凹凸が出てしまいますが、天井に埋め込むことで、圧迫感がなくなり、スッキリとした見た目になります。また、配管やコンセントなども天井裏にあって見えないため、インテリアを邪魔しない、と部屋のデザインにこだわる方に人気です。

●2~4方向から風が出る:壁付けは風の吹き出し口が一か所になりますが、天井埋め込みエアコンは2か所以上、最大で4方向に吹き出し口があるため、部屋全体に一気に風を送ることが可能です。全体に広がりやすいことで、室温のムラが少ないというメリットもあります。

●壁よりも設置場所の自由度が高い:壁にエアコンを設置する場合、室外機までの配管ゆえに、外壁に面した、もしくは近い壁で、かつ窓やドアに干渉しない場所など、設置出来る場所が限られてしまいます。その点、天井埋め込みエアコンは、天井であれば基本的にどこでも設置が出来るので、設置場所の自由度が高くなります。

●室外機が1台で対応出来て外回りがスッキリする:壁付けエアコンの場合は1台につき1台の室外機が必要となります。各部屋にエアコン設置が当たり前になってきている中で、部屋数が多い家では室外機の台数も増えてしまい、設置位置が圧迫されてしまいます。しかし、天井埋め込みエアコンであれば、1台の室外機で2台~5台のエアコンが接続可能です。敷地に室外機を置ける場所が少なく外壁に吊るすように設置しなければいけなかったり、せっかくこだわった外壁のデザインが何台もある室外機で台無しになったりすることを防いでくれるので、室内外共にスッキリさせることが出来ます。

■天井埋め込みエアコンのデメリット

●商品代・設置費用が高い:壁掛けエアコンは、普及モデルであれば10万円以下の商品もありますが、天井埋め込みエアコンになると、最低でも10万円以上になってきます。さらに設置工事費用も倍以上の差があるので、天井埋め込みエアコンは全体的に高額になってしまいます。そのうえ、メーカーやデザインなど選択肢が少ないというデメリットもあります。商品数が少ないことは、価格競争されないことから割引も期待できないことも、商品代が高額になる要素となっています。

●メンテナンス・掃除が手間:天井の高さと同じ位置にあるので、掃除の際に柄の長いモップや脚立が必要になるなど、専用の道具が必要となります。掃除の手間を出来るだけ軽減したいのであれば、フィルター自動掃除や、ダストボックスが手元まで降りてくる機能が付いた、昇降パネル付きダストボックスなどがあるメーカーの商品を選ぶことが出来ますが、その分商品代が高くなってしまいます。また、洗浄などを業者に依頼すると、家庭で使っていたとしても業務用エアコンとしての扱いになるなど、壁付けエアコンよりも費用も高くなってしまうのが一般的です。

●故障時の修理が大変:故障した場合は、天井裏の確認・修理になり、時間も費用もかかってしまいます。また、修理や交換のために壁付けであれば一時的に取り外しても、クロスに跡が残っているぐらいですが、天井の場合はエアコンサイズの穴が開いた状態になるので、そのままにしておくことも出来ません。天井を塞ぐなどの工事も大掛かりになってしまいます。

●照明器具の設置場所と干渉する:エアコンの効きを考えると部屋の真ん中に設置したいと思うかもしれませんが、照明器具も同じ位置に設置することが一般的なので、どちらを優先すべきか、効率やバランスを考えた設置を考える必要があります。部屋でひとつだけの照明にすると、エアコンと干渉しやすくなるので、ダウンライトなどの間接照明を選んだり、エアコンと干渉しない位置にライティングレールを設置して、照明の配置場所をある程度自由に動かせるようにしたりするように検討する必要があるかもしれません。

2. 天井埋め込みエアコンを設置する時の注意点とは?

天井埋め込みエアコンのメリットとデメリットをしっかり考えたうえで、自宅に導入することを決めたのであれば、後悔しないようにエアコンを設置したいものです。どんな点を注意して設置すると良いのか、設置時の注意点をご紹介したいと思います。

■リノベーション時にセットで計画して設置する!

設置場所の天井に開口を設けて、配管や設備などを天井に隠す天井埋め込みエアコンは、後付けしやすい壁付けエアコンと違い、天井裏や天井の仕上げ材などの工事に大きく影響します。また、照明の位置とのバランスも考えておく必要があります。そのため、大規模リフォームやリノベーションなど間取りを変えたり、天井のクロス張り替えなどの内装リフォーム、照明リフォームをしたりするときに、一緒に工事することで、インテリアに溶け込むデザインや色、バランスの良い位置に設置することが出来ます。初めから計画に含めておけば、工事の流れもスムーズになり、仕上がりもキレイです。

リノベーション時に、設置したい商品や取付け場所を検討して、図面に落とし込んでもらうなどして、しっかりと計画しておきましょう。

■マンションでは設置できない場合もある!

天井に埋め込むためには、天井裏に約20~30cm以上の空間が必要となります。マンションによっては、天井裏スペースが限られていたりして設置できない場合があります。ギリギリのスペースで設置しようとしても、マンションの天井裏の構造部分は共用部分となるので、基本的に穴を開けたりボルトで固定したりするなどの工事を行うことは出来ないので、設置そのものを断念しなければいけないかもしれません。

また、エアコンから出る水を外に流すためのドレン配管は、傾斜をつける必要がありますが、天井裏からバルコニーまでの外への配管の途中に梁があって阻まれてしまったり、適切な傾斜が確保できなかったりすることもあります。

天井裏のスペースを確保したうえで天井を作って仕上げたり、壁をふかしてドレン配管を通したりすることも出来ますが、その分天井が低くなったり部屋が狭くなったりしてしまい、天井埋め込みエアコンによるスッキリしたデザインというメリットはいかせなくなってしまいます。

マンションの場合は、そもそも設置が可能なのか、設置の際に間取りや仕上げに影響がないかを確認しておきましょう。

3. まとめ

壁に凹凸が出来ず、室内がスッキリすることから、天井埋め込みエアコンを自宅に設置する人が増えています。天井埋め込みエアコンは、吹き出し口が2か所以上で室温のムラが少ないことや、設置場所の自由度が高いこと、室外機1台で数台のエアコンに対応できるため外回りのデザイン性も損なわれにくいことなどのメリットがある一方で、商品代・設置費用が高いこと、掃除やメンテナンス、故障時の修繕が大変になること、照明器具の位置と干渉しやすいなどのデメリットもあるので、よく検討して導入を決める必要があります。天井埋め込みエアコンを設置するのであれば、リノベーションやリフォームとセットで計画をしましょう。また、マンションの場合は設置できない場合もあるので、しっかり確認しておきましょう。

暑い夏を快適に過ごすために、天井埋め込みエアコンの特徴をしっかり確認して、メリットがいきる家かどうか検討しましょう!

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