ひと昔前までは、部屋数の多い家が人気でしたが、最近はリノベーションによって部屋数を出来るだけ減らしたワンルームや1~2LDKの間取りの家が人気です。そのうえで、自由に間仕切りを増やせる可変性のある間取りにしたいというケースが増えています。
なぜ可変性のある間取りが人気なのでしょうか?どのように可変性のある間取りの家にすることが出来るのかという点とともに、ご紹介したいと思います。
1. 可変性のある間取りが人気の理由とは?
可変性のある間取りのメリットとも言える、人気の理由は何でしょうか?可変性のある間取りを求める方に特に多い理由を2つご紹介したいと思います。
■家族構成やライフスタイルの変化に対応できる!
働き方や家族の多様性が尊重される中で、ライフスタイルの変化に対応できる可変性のある間取りにしておくなら、お気に入りの場所で長く過ごすことが出来るようになります。
働き方が変わったり転職で、週に数回、在宅ワークを行うようになったり、副業や独立で自宅を職場にしたりすることで、ワークスペースが必要になった方、パートナーと暮らすようになったり、子どもが生まれて部屋数が必要になった方など、長く暮らしていく中でライフスタイルの変化はつきものです。
家族の人数が増えなくても、子どもの成長に伴って勉強部屋が必要な時期があったり、持ち物が増えたりすることもあります。洋服が大きくなって収納スペースを広げる必要があったり、体に合った机にサイズアップするなど家具の大きさにも変化が出てきたりもします。反対に子どもが巣立ってしまえば、荷物や家具が減って個室は必要なくなるかもしれません。
ある程度人生設計はしていても、明確な時期は分からなかったり、予想外のことも起きたりします。そのような家族構成やライフスタイルの変化に、可変性のある間取りであれば対応できます。
■リフォーム費用を抑えることが出来る!
物価が高騰していく中で、建材や住宅設備の費用も上がっています。部屋数の少ない家は、間仕切り壁の材料や、特に商品代が高いドアなどが減るため、リフォーム費用を抑えることが出来ます。その分の費用を、断熱性や耐震性など家そのものの機能性の部分に充てることも出来ます。
さらに、将来的にも節約になります。数十年住んだ後に、住み替えや大規模リフォームを行う理由として多いのは、家族構成やライフスタイルの変化です。上記でも取り上げた通り、可変性のある間取りにしておくなら、その変化に対応できるため、住み替えや大規模リフォームを行う必要がなくなります。レイアウトを変えるために、家具の買い替えや撤去費用は必要になるかもしれませんが、住み替えや大規模リフォームに比べるとかなり節約になります。
仕事の変化や子育てなど、ライフスタイルの変化がある時は、お金がかかることが多いので、家にかかるお金を抑えることが出来るのは、ライフマネーを管理するうえでも賢い方法と言えます。
2. 可変性のある間取りの作り方と注意点
可変性や柔軟性のある間取りにするためには、どのような家にすると良いのでしょうか?具体的な間取りの作り方をご紹介したいと思います。
■間仕切りの方法を考えておく
自由度の高い間取りにするためには、出来るだけひとつひとつの空間を広く確保することが大切です。そのうえで、何で間仕切るのか、方法を前もって検討しておきましょう。
例えば、可動式の収納棚や建具で仕切ることが出来ます。もっと簡易的で良いのであれば、パーテーションやカーテンという方法もあります。子ども部屋を成長に合わせて区切る場合などは、間仕切り壁を後で作るリフォームを行うことも出来ます。音や光、通風など、それぞれの間仕切りのメリットとデメリットも確認しておきましょう。
どんな仕切り方が出来るかを前もって想定しておけば、仕切ることで何個、どれだけのスペースを作ることが出来るのか把握できますし、間仕切る必要が生じたときに、どの部分を区切れば動線が良いのか、用途に合わせた間仕切り方法を決めるなど、すぐに対応できます。
■照明とコンセント計画をしっかり行う
可変性のある間取りにする場合は、照明やコンセントの位置や量をしっかり考えて、多めに設置しておくことが重要です。
空間としては可変性をもたせて、ライフスタイルに合わせて柔軟に間仕切ることが出来るものの、いざ間仕切って部屋として使おうと思ったら、照明の位置が悪く暗かったり、コンセントが足りず延長コードが必要になったりして見栄えが悪く、使いづらい部屋になってしまったという失敗例は少なくありません。大規模リフォームをしなくても良いように可変性のある間取りにしたにも関わらず、結局電気工事が必要になって壁や天井を解体うるはめになったというケースもあります。
将来的にはっきり間仕切ることが分かっている場合は、仕切った後の広さに合わせて照明を設けましょう。家具のレイアウト次第で自由に間仕切る場所を変えられる部屋にする場合は、照明をメインのシーリングライトだけにするよりも、ダウンライトを数か所設置したり、ライティングレールを設けて照明の位置を移動できるようにしたりすることで、間仕切る位置が変わっても照明も対応できます。
また、間取りを決める際には、間仕切る場所をいくつか想定したうえで、十分な量のコンセントを設置しておきましょう。十分な量のコンセントが確保出来ていれば、仮に照明の位置が悪く暗い場合でも、コンセントから電源をとってスタンドライトやデスクライトなどを設置することが出来て安心です。
3. まとめ
働き方や家族構成の多様化がみられる中で、ライフスタイルの変化が大きく、頻繁になってきているため、家にも変化が求められています。その点で、可変性のある間取りにしておくなら変化に対応し、お気に入りの家で長く暮らすことが出来ます。また、自由度の高い部屋数が少ない家は、建材費がかからないためリフォーム費用を抑えることが出来ますし、将来の住み替えや大規模リフォームにかかる費用も軽減できます。可変性のある間取りにする際には、どんな方法でどこを間仕切るのか、事前に想定しておくことで、すぐに対応できます。また、間仕切り後に使い勝手の良い空間にするために、照明やコンセントの位置や数をしっかり計画して設置しておくことも大切です。
可変性のある間取りで、いつの時代でも自分のライフスタイルに合った家にしておくのはいかがでしょうか?

