間取りを変えるリノベーションの際には、限られた空間の中で必要な部屋をパズルのように組み合わせてレイアウトを決めることになります。しかし、プランニングしているうちにもっと広い方が良いのか、どの部屋を広くすべきか、デッドスペースを作らずにどの空間を活用できるか、分からなくなってしまったという方は少なくありません。特に収納に関しては悩む方は少なくありません。

収納スペースは沢山あれば、もしくは広ければ片付く、と思われがちですが数や広さだけではなく、使い勝手やレイアウトも考えたうえで設けなければ、片付くどころか、デッドスペースになってしまうことさえあります。自分の暮らしの中で使い勝手が良く、収納としての役割を充分に果たせる広さを判断するために、今回は、収納編として、シューズクロークとパントリーの2か所をピックアップして1畳と2畳の広さ別の違いをご紹介したいと思います。

1.1畳分と2畳分でシューズクロークはどう変わる?

玄関収納として一般的になってきた『シューズクローク』ですが、どれだけの広さをとるかによって、収納量だけではなく、使い勝手にも違いが出てきます。1畳と2畳ではどんな違いが出るのか、ご説明したいと思います。

■1畳分で大容量靴収納に!

1畳分のシューズクロークは、扉の位置によって収納量が変わります。1畳の長手方向に扉を設けるなら横幅165cm~180cmで、高さも天井までの大容量の収納にすることが出来ます。奥行も75cm~90cm程確保できるので、靴用の棚を30cm程とっても、手前に傘や折り畳みベビーカー、折り畳み自転車などを置くことが出来ます。靴用の棚だけであれば、扉以外の面にコの字型に棚を設置することが出来るので、20足以上収納できます。短手方向に扉を設けるのであれば、突き当りに棚を設置することになり、棚の横幅が75cm~90cm程になってしまいますが、扉から棚までのスペースが1m程あるため、ベビーカーを折り畳まずにそのまま入れることが可能です。

ただし、1畳のシューズクロークの場合は、収納棚を設けると、扉を2か所設けるほどのスペースや、通り抜け出来るスペースを確保するレイアウトは限られてしまいますし、収納量も減ってしまいます。そのため、シューズクロークを他の部屋へ行くための導線上にレイアウトしたい方にとっては使い勝手は悪くなるかもしれません。

しかし、家族の人数が少なく玄関内に靴箱を置かずに、シューズクロークを靴箱のように使う予定であれば、収納として十分かもしれません。また、ブーツやサンダルなど季節ごとに使う靴といった日常的に使う靴以外を収納したり、頻繁には使わないアウトドアグッズを収納したりするだけであれば、汚れがついたものを出し入れするわけでも、頻繁に開閉するわけでもないので、玄関土間側ではなく廊下に面した部分に収納扉を設けて活用することが出来るため、シューズクローク内に入ったり、通り抜けたりできなくても問題ありません。むしろ、玄関土間に面するシューズクロークは靴やアウトドア用品以外は収納しづらいですが、廊下に面したシューズクロークにしておけば、掃除道具など、靴に限定されることなく、暮らしの変化に合わせて収納するものを変えることが出来るというメリットがあります。

■2畳あればウォークスルーが可能に!

2畳のシューズクロークは大容量になることはもちろん、2畳正方形であれば両面に靴用の30cmの棚を設けても中央に1m以上のスペースが確保できるので、通り抜け可能なウォークスルータイプのシューズクロークにすることが出来ます。片面をアウターなどの洋服をかけるスペースや、アウトドア用品などの奥行きが必要なモノを収納することも可能です。

ウォークスルータイプのシューズクロークにするなら、玄関からシューズクロークを通って洗面脱衣所に入ることが出来たり、キッチンに繋げたり、理想的な帰宅後の動線に合わせたレイアウトにすることが出来るので、より生活動線に合わせた使い勝手の良い家に出来ます。シューズクローク内に手洗い器や、ペットの足を洗えるように多目的シンクを設けることも出来ます。

また、1畳の場合は、雨の際の傘や長靴をシューズクローク内に入れておくと、臭いや湿気がこもりやすかったりカビが発生してしまったりしますが、2畳あれば広さに余裕がありますし、ウォークスルータイプのシューズクロークであれば、風通しも良くなるため、湿気がこもりやすくなるのを避けられます。

2.1畳分と2畳分でパントリーはどう変わる?

ここからは、キッチンの専用収納庫である『パントリー』に関して、1畳と2畳では、使い勝手にどんな違いが出るのかをご説明したいと思います。

■1畳あれば大容量食品庫に!

食品庫としての用途であれば1畳でも十分なスペースが確保できます。1畳パントリーのレイアウトとして人気なのは、長手方向の真ん中に開口部を設け、左右両面に棚を設ける方法です。対面キッチンの並びに設ければ、通路から入ってキッチン側と、背面収納側に収納棚が出来ることになります。幅75cm~90cm程で天井までのスペース2面を確保出来るので、冷蔵庫約2台分の容量の収納量になります。

可動棚にしてパントリーの下部には、水や米袋などの大物を置いたり、ゴミ箱を隠して収納したりすることも可能です。また、食品庫としては片面で十分な場合は、一般的なサイズの電子レンジ・炊飯器・トースターであれば入るので、もう片面を家電収納として使うことも出来ます。また、ホットプレートなどの常時使用しない調理機器や、来客時の食器などを収納するスペースとしても十分確保できます。

さらに、長手方向に扉を設けて開口部の広いパントリーにすることも可能です。一般的な食器棚は45~60cm程の奥行しかありませんが、1畳のスペースであれば、幅75cm~90cm程あるので、キッチン背面に引き戸付のパントリーを設け、その中に冷蔵庫も一緒に収納して、生活感が出ないように隠してしまうということも出来ます。

■2畳あれば家事室としての兼用も可能に!

1畳でも十分なパントリーですが、2畳あればさらに収納量がアップします。リノベーションで2畳のパントリーを設ける方の中には、棚は設けず、今使っている食器棚やラックを丸ごとパントリー内に設置する方もいらっしゃいます。新規で棚を設ける必要もなく、今あるものを使うことも出来てリノベ代の節約にもなりますし、リノベーション後のデザインと統一感のない食器棚でも隠すことが出来ます。

また、収納としては十分なので、キッチンに一番近いパントリー内に、カウンターを設けパントリー兼家事室として使うことも人気です。家事室でアイロンがけや家計簿をつけたり、キッチンからパントリーを通ってランドリールームに入れるようにして、家事動線を良くしたりして、家事室兼パントリーを家事の中心スペースに設けることで使い勝手が良くなります。しかも、キッチンから直接ランドリールームや洗面脱衣所に繋げると、料理の臭い移りが気になりますが、パントリーを間に挟むことで、臭い移りを防ぐことが出来るというメリットもあります。

3. まとめ

収納の広さは、1畳と2畳で収納量に違いが出るだけではなく、使い勝手も変わります。シューズクロークの場合は、玄関土間に面して靴箱代わりに使ったり、廊下に面して日常使いしないものを収納したりする目的であれば1畳でも十分な収納量があります。しかし、奥行きのあるモノを収納したり、生活動線を良くするためにウォークスルータイプにしたり、手洗い器を設けたりしたいのであれば2畳必要です。パントリーに関しても、1畳でも食品と家電を収納できるだけの十分なスペースが確保できますが、2畳あれば家事室として兼用したり、家事動線を良くしたりすることが可能です。

広さだけに注目するのではなく、動線や用途を考えたうえで、自分の暮らしにあった広さの収納をレイアウトしましょう!

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