新築やリノベーション、どちらであっても家づくりの際には、依頼する会社と時間をかけて打ち合わせを行うことが必須です。しかし、どのように打ち合わせが進むのか、大切な我が家の間取りや仕様をどうやって決めていくのか、分からないことばかりで不安になる方は少なくありません。工事が始まるとノンストップで進み、大きな変更は行えなくなるので、満足のいく快適な暮らしを手に入れるためには、工事前の打ち合わせやプランニングがカギを握ります。

マイホームがどんな仕上がりになるのか、しっかりと理解しながら打ち合わせを進めていくうえで、どんなことが必要で、活用できるどんなツールがあるのかをご説明したいと思います。

1.理想の暮らしをプランニングしてもらおう!

リフォーム会社や建設会社、ハウスメーカーなど、家づくりを専門とする会社に依頼すると、どんな打ち合わせを行うのか、プレゼン内容や打ち合わせの回数についてご説明したいと思います。

■プレゼンって何?どんなことをしてもらえるの?

まず、依頼する施工会社に、どんな暮らしをしたいのか、理想の家について伝えることから始まります。その内容に基づいて施工会社や設計事務所がプランを作ってくれます。

新築の規格住宅やセミオーダー住宅であれば、間取りや仕様が決まっているプランの中から一番施主の理想に近いものを提案してくれたり、ベースの間取りをより理想の暮らしに近づけるためにアレンジした提案をしてくれたりします。

一方でフルオーダー住宅や、オーダーメイドで行うリノベーションの場合は、設計士やデザイナーがゼロから理想に合う間取りや仕様を数プラン作ってくれ、プランごとの特徴やメリット・デメリットをプレゼンテーションしてくれます。そのプランをもとに施主は、好きなプランを選んだり、組み合わせたりしてプランニングを進め、家づくりを行います。ただし、理想の家の間取りや仕様が依頼の時点で細かく決まっている場合などは、施工会社はあえて選択肢を用意せずに、ひとプランのみを作成したうえで、詳細を決めていくという進め方もあります。

さらに、大まかな家のカタチやサイズ、間取りが決まって、設備機器や内装材などの仕様のグレードが決まったうえで、見積りが出て、コスト面の打ち合わせになります。そのため、相場をもとに予算を出しておくことは重要ですが、まずは理想の暮らしや家をしっかり家族で話し合って、方向性を決めて打ち合わせに臨むことが大切です。

■プレゼンは何度も依頼していいの?

家づくりを依頼する会社や担当者、仕様などによってプレゼン方法や打ち合わせの回数は異なりますが、注文住宅やフルリノベーションなど、オーダーメイドになる場合は、打ち合わせを10回以上、半年以上の期間をかけて行うのが一般的です。

家づくりでは様々な分野を決めていく必要があるので、それぞれに期限をある程度決めたうえで進めていくことで、スムーズに打ち合わせを行うことが出来ますが、基本的には納得がいくまで何度でも打ち合わせを行うことが出来ます。

ただし、打ち合わせの回数=プラン数というわけではないので、会社側からプレゼンが何度もあるとは限りません。フルオーダーであれば、納得がいくまで何度でもプランを修正して試行錯誤してもらうことが出来るかもしれませんが、規格住宅やセミオーダー住宅であれば、プラン数が決まっていたり、選択肢が決まっていたりするため、何度打ち合わせをしても、プラン内容が変わるわけではない場合もあります。分からない部分の説明を求めたり、調整してもらったりするために打ち合わせを行うことは出来ても、新たなプランが用意されるわけではないので、施主側が選択肢から選んで決めない限り、話が進まないことになってしまいます。

不安が残るまま話を進めることは危険ですが、時間をかければかけるほど、また、打ち合わせの回数が多ければ多いほど満足のいく家を建てられるというわけではありません。その点も含め、納得のいくプランになかなか出会えない場合は特に、数社にプランを依頼して比較することは理想の家づくりを行ううえで効果的です。

2.理想の家のイメージをカタチにするツールには何がある?

打ち合わせの際には、理想の家をイメージするための視覚的な資料が準備されます。専門的な知識がない人でも、理解し具体的にイメージしながら検討していくうえで、どんなツールがあると便利なのか、活用出来るツールをご紹介したいと思います。

■平面図と立面図で詳細をしっかり確認!

プレゼンで使われる基本のツールは図面です。家の間取りを真上からみた平面図では、家や部屋のサイズやカタチを理解することができます。また、部屋の壁面を真正面ごとに見た立面図では天井の高さや窓の位置と高さなどを理解することができます。

図面を見れば、間取りや設備機器のレイアウトなどは、専門家ではなくても分かりますが、ドアや窓の種類や開く方向、照明器具の種類、コンセントの位置などは、専門的な図面記号を分かっていなければ、理解できない部分もあります。図面上に記号の意味が添付されていることもありますが、詳しくは説明されていないので、図面記号をある程度勉強して、見方を理解しておきましょう。

■立体的に確認すれば安心感アップ!

図面は寸法が入っていて正確なものの、平面的なので立体的にイメージするのが難しいと感じる方は少なくありません。そのため、完成した際に、思っていたより圧迫感を感じたり、色の組み合わせが思っていたより奇抜になったり、動作に合わない高さだったりして後悔する方も多くいらっしゃいます。その問題を防ぐためには、3Dパースを活用しましょう。3D CAD(設計用のコンピューターソフト)を使って写真のように仕上げるパースもあれば、設計士さんの手書きによるスケッチパースもあります。

立面図も高さを確認することが出来ますが、パースであれば角度を変えて部屋全体を立体的に確認できるので、高さだけではなく、圧迫感やデザイン性なども具体的に確認することが出来ます。特にCADによるパースであれば内装材の仕上げの違いなどを詳しく確認出来るので、タイル仕上げにするか、クロス仕上げにするか、アクセントで色を変えるとどう見えるのか、さらにはテイストを変えて比較することも出来て便利です。

注文住宅を扱う会社であっても、平面図や立面図のみでパースを作成してくれない会社もあります。完成イメージがわかずに不安な場合や、仕様やテイストで少しでも悩んでいるのであれば、パースだけを作成してくれる会社もあるので、パース作成を依頼して不安要素を少しでも減らすことで後悔のない家づくりが行えます。

3. まとめ

理想の家づくりを行うためには、細かな打ち合わせが必須です。平面図や立面図を使って、要望が反映された家のプランをプレゼンしてもらえますが、フルオーダーや、こだわる部分が多ければ多いほど、打ち合わせを何度も行う必要があるかもしれません。住宅のタイプや仕様、依頼する会社によってプラン数は異なりますが、理想の家にたどりつけるまで、妥協せずに打ち合わせを重ね進めていきましょう。また、完成後のイメージがわかなかったり、選択肢に少しでも悩んだりするのであれば、3Dパースなどのより具体的に確認できるツールを活用することも出来ます。

理想のマイホームをつくるうえで打ち合わせがカギを握るということを意識して、家づくりを楽しみましょう!

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