いざキッチンリフォームをしようとすると、メーカーはどこがいいか、サイズはどれぐらいか、扉の色は?シンクの素材は?とキッチン選びを中心に決めることがいっぱいになってきます。勿論、これらは大切な点ですが、ショールームに行ったり、カタログを見たり、しているうちに訳が分からなくなり、大事な点を忘れてしまいがちです。

そこでここでは、キッチンリフォームをする際に、忘れてほしくないチェックポイントをご紹介したいと思います。

1. キッチンリフォームの目的は何?

一番忘れてならないと言っても過言ではないのが、キッチンリフォームをする目的です。キッチンそのものだけに目が行きがちですが、目的を明確にしておけば、キッチンという空間全体のリフォームの方向性や、キッチン選びがスムーズに行えます。どんな目的をもってキッチンリフォームをするのでしょうか?

古いキッチンを新しくしたい

シンクや扉の汚れが目立ってきたり、ガスコンロやIH、フードといった設備が古くなったり、壊れてしまったために、キッチンリフォームを考えるようになったかもしれません。今のところキッチンのサイズや場所、使い勝手に問題がない場合は、設備機器を最新のものにすることが目的となります。家の築年数に合わせて耐用年数の長さやメンテナンスのしやすさをチェックしてキッチンを選びましょう。

また大抵の場合、同じサイズのキッチンを同じ場所に交換することになるので、キッチンスペースに注目しましょう。特に既存のキッチンが、シンクや作業台、コンロ部分がそれぞれ分かれているタイプの場合は注意が必要です。システムキッチンとの規格サイズが異なるため、システムキッチンに替えて、シンクやコンロ部分は広くなったけど、作業スペースが狭くなるということもあります。だからといって間取りを変えるわけでもないのに、作業スペースが広いワンサイズ大きなキッチンを入れたことで、冷蔵庫が置けなくなったり、食器棚のドアが開けづらくなったりして導線が悪くなるというケースもあります。キッチンのスペースをしっかり確認しておきましょう。しかし、スペースに収めることを優先にすることで、キッチンの使い勝手が悪くなると感じる場合は、間取りや家具のレイアウトの変更も選択肢に入れてリフォームを考えるようにしましょう。

収納を増やしたい

収納を増やすことが目的の場合は、調理機器や食器、家電の量やサイズを確認しておきましょう。システムキッチンの収納量は大容量なタイプが多いため、新しくするだけで収納が増えると思うかもしれませんが、いざリフォームすると、考えていた場所に鍋が入らず、調理機器が色んなところにあって使いにくくなったという場合があります。自分が持っている鍋の大きさ、高さを確認しておきましょう。また、ショールームに置いてあるキッチンには、収納のイメージがしやすいように、鍋や食品のストックが引出の中に入っているので、それを見て収納がこれだけあるなら大丈夫と思うかもしれません。確かにイメージしやすいので有難いですが、よく考えると我が家では、そこには鍋を入れない、食品を入れないということはありませんか?収納量を増やしたいという目的であるなら、ただ大きければ良い、引き出しの数が増えれば良いというだけではなく、何をどこに置きたいかなどを具体的に考えて、自分が持っているものに対しての収納量を考えましょう。

また、キッチンを大きくすることで、背面収納はコンパクトなもので良いという場合もあります。大きな物を購入しなくても、収納量に合わせてコンパクトなものを購入したり、今持っているものをそのまま使ったりすることで、費用を抑えることが出来るかもしれません。

導線を良くしたい

家族構成や生活スタイルによって、導線は家ごとに異なります。リフォーム会社は一般的な意見や、現調をもとに間取りを提案することは出来ますが、普段どんな導線で何が問題なのか、どこを改善したいのかは、その家に住む人にしか正確には分かりません。導線を良くしたいというのが、最優先の目的であるのなら、その問題点を明確にしておきましょう。普段、料理をしない人でも、生活導線としてキッチンを通る場合もあるかもしれません。家族の導線をチェックしておくことも重要です。

 

2.キッチンを選ぶ時はココをチェック!

では、具体的にキッチン選びでチェックすべきポイント、特にショールームでチェックできる点について、ご紹介します。

ショールームでは高さをチェック!

ショールームでは、おしゃれな空間に圧倒され夢が膨らんでしまうかもしれませんが、商品に直接触れられる場所だからこそ見た目だけでなく機能性や使い勝手をチェックしましょう。案外、高さ選びに失敗したケースは少なくありません。ショールームには靴を履いていくため、靴のまま高さを見てしまうのです。キッチンの前に立つときは、靴を脱いで高さを合わせましょう。室内でスリッパを普段履く方は、その点も踏まえて使いやすい高さを確認してください。

キッチン収納やゴミ箱の配置をチェック!

キッチンの導線を検討する際には、既存の収納家具のサイズや、レイアウトも影響します。リフォームした後も使う家具は、サイズを測って図面に入れてもらって下さい。収納や冷蔵庫の扉の開く向き、使う人の利き手も重要なポイントです。家やショールームで一連の流れを実際に動きながら、リフォーム後の導線がスムーズかを確認してみましょう。

また、案外忘れがちなのがゴミ箱です。せっかくキッチンも収納も綺麗になったのに、ゴミ箱を置く場所がなく、通路に出てしまい、邪魔になったという失敗例は少なくありません。今使っているゴミ箱を使うのか、新調するのかを決め、サイズを測り、場所を確保しておきましょう。キッチンや背面収納の中には、ゴミ箱がセットになっているものや、スペースが確保されているものもあるのでチェックしてみましょう。

我が家にとってベストかをチェック!

ショールームでは、グレードの良い物、大きなサイズのキッチンが飾ってあり、それにあった空間が演出されています。高価な物、サイズの大きな物=良い物、と思ってしまうかもしれませんが、ただ好きなキッチンを選んでいるわけではありません。どんなに大きくても、キッチンリフォームの目的に適っていない場合もあります。間取りを良くするためや、家族構成の変化に合わせたリフォームの場合は、あえてキッチンを小さくすることがベストな場合もあります。また、家の雰囲気に合った、気に入ったキッチン扉や取手のデザインが、高級グレードには無いという場合もあります。価格やグレード、サイズに惑わされることなく、我が家にとって何がベストかをチェックするようにしましょう。

3. まとめ

キッチンリフォームを行う際には、目的を忘れないようにしましょう。リフォームをする目的や、導線、持っている家具、勿論キッチンを使う人も、家によってそれぞれ異なります。出来るだけ高級なものや大きなものが良いものだ、と思うのではなく、我が家にとってベストなキッチン、間取りとは何かを意識して、失敗しないキッチンリフォームにつなげましょう。

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