リフォームが完了したからといってすぐに引渡しとなるわけではなく、まずは完成検査を行う必要があります。
なぜなら、依頼した見積もり内容と施工後の仕上がりに乖離がある場合には、手抜き工事をしたのではないかという疑いが残ってしまい双方共に不快な思いが残ってしまうからです。

このため、見積もり時に作成した図面と施工完了図を基にして、担当者だけでなく依頼主家族総出でしっかり施工されているかチェックする必要があります。では、実際にどのような点に注意して確認すれば良いのでしょうか。

最初にリフォーム業者の担当者と行う完成検査では、図面及び仕様書と施工内容が完全に一致するか確認することから始めます。引渡しを行う前に確認することで、発注内容と異なる部分が出ていた場合にはどのようなスケジュールで修正するのかといった点を担当者と詰めることが出来るわけです。

代金の精算が済む前の時点で行い、図面及び仕様書と施工内容が一致しない部分の修正を求めることは、施工会社にとっても自分たちのミスを修正できる機会だと考えられます。

請け負った業務に不備があるまま引渡しを行うことは、SNSが普及している現代社会では大きな影響が出かねません。細かく確認して納得してもらうことにより、施工会社としても良い口コミを広めてもらえるチャンスが得られるという考え方です。

一方、うっかり忘れがちな項目として図面や仕様書には書かれていない動作確認を同時に行うことが重要です。新しく取り付けた機器がある場合には、初期不良交換となる可能性があるからこそ動作確認を行うことが双方にとって大きなメリットとなります。

また、既存のスイッチや交換済みのコンセントといった日常生活で使われるスイッチ類については、配線ミスの可能性があるために動作確認を行うことが望ましいです。実際には関電を防ぐためにブレーカーを落としたまま施工していることが多く、ブレーカーを上げなければ動作確認が出来ないからこそ完成検査時に行うことで後日修理依頼を行う手間を省けます。

また、完成検査時だからこそ担当者と一緒にチェック出来る内容として、養生していた箇所にキズや破損が発生していないか確認することを忘れてはなりません。いくら養生をしていても打撃痕が発生することは珍しくないため、引渡し前に目立った破損箇所があれば指摘して担当者に現認してもらうことが重要です。

リフォーム会社の施工担当者にとっては、引渡し後はアフターサポート扱いとなるので会社内でも無償で修理が難しい状況が考えられます。そこで、完成検査時に補修が必要となる箇所については、全て出し切って欲しいという考え方となるわけです。

リフォームが完了した時点でチェックするポイントは、施工担当者が持ち込んだ確認資料が全てではありません。内装・水回り・外装・建具・コンセント類といった個別の箇所は、実際にその場所を普段から使っている家族に確認してもらうことが何より重要です。

特に水回りの施工を依頼している場合には、冷水だけでなく温水使用時の水漏れチェックは工事中に出来ないことだからこそ温度変化により発生しやすい水漏れをチェックすることを忘れてはなりません。

最終的に全ての施工担当者が持ち込んだリストを確認した上で、家族へ再度確認漏れが無いか聞いた上で引渡し完了書類への署名を行うことが望ましいです。

書面への署名を行う前の段階であれば、まだ補修の余地があることになるので、安易に署名をすることなくリフォーム依頼を行った図面と仕様書に記載されている範囲内のことならば自由に確認することが出来ます。

最終的に納得した上でリフォーム後の住居へ住むことで出来れば、満足度が高まるはずです。

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